ココ、普通の犬への第一歩を踏み出す
- 6月23日
- 読了時間: 3分
― 色眼鏡を外したとき、見えてきたもの ―
アルテミス通信 第38号 CASE17

5歳の雄トイプードル、ココちゃんが4泊5日のAW(アルテミス ワンダーランド)プログラムに来てくれました。
今回の滞在は、突然始まったものではありませんでした。
飼い主様は悩んでおられました。
子犬の頃から大切に育ててきたココちゃん。
けれど2歳頃から、来客や外の音、人や犬に激しく吠えるようになり、どうしたらよいのか
わからなくなっていたそうです。
愛情をかけてきたつもりなのに、なぜこうなってしまったのだろう。
そんな思いを抱えておられました。
最初の2泊3日
そんな時、ご縁があってココちゃんはアルテミスで2泊3日の滞在を経験しました。
帰宅後、飼い主様は小さな変化に気づかれます。
いつもの強い抱っこ要求がなくなり、ココちゃんは時々様子を見に来ては、自分のマットへ
戻り、静かに過ごしていたそうです。
そしてアルテミス通信を読み、他の犬たちの変化を知る中で、
「思い切って預けてみよう」
と4泊5日のAWプログラムを選んでくださいました。

今回見えた変化
今回見えた変化
今回のココちゃんは、以前よりも環境への慣れが早くなっていました。
AWへ自分で降りることもでき、他の犬たちとも問題なく過ごすことができました。
しかし、最初の2日間はまだ環境に馴染みきれず、朝は動きが少なく、部屋から出る時にも
迷う様子が見られました。
私はどうしてもココちゃんのことが気になり、時々様子を見に行っていました。
ところが、3日目から4日目になると変化が見えてきました。
他の犬たちとも自然に過ごせるようになり、自分から歩き、地面の匂いを嗅ぐ行動も増えてきたのです。
以前のレベル1の状態を考えると、その変化はとても大きなものでした。
One of Them
そして、その頃から私自身にも変化が起きていました。
気がつくと、私はココちゃんを特別に意識しなくなっていたのです。
何かあれば見に行く。
そんな存在ではなくなっていました。
ココちゃんは他の犬たちと同じように自然にそこにいました。
群れの中の一頭。
One of Them。
以前のココちゃんを考えると、これは私にとってとても嬉しい変化でした。

まだ残っているもの
一方で、ココちゃんはまだ周囲の影響を受けやすいところがあります。
他の犬の動きにつられて行動したり、様子を見ながら一歩を踏み出すことも少なくありませ
ん。
つまり、社会性はかなり育ってきましたが、自主性はまだ十分に表面に現れていない状態で
す。
けれど、それは問題ではありません。
ココちゃんは環境によって確実に変わる犬です。
そして、それはココちゃんだけではなく、すべての犬に共通することだと思っています。

色眼鏡を外す
私たちはつい、
「この子は抱っこが好き」
「この子は犬が苦手」
「この子はこれで幸せ」
と思ってしまいます。
しかし、その見方が犬の可能性を狭めてしまうことがあります。
大切なのは、色眼鏡を外して犬を見ること。
すると、今まで見えなかった小さな変化が見えてきます。
他の犬を見ること。
自分の犬を見ること。
そして、少し距離を置いて見守ること。
その中で、犬は少しずつ本来の姿を取り戻していくのかもしれません

これから
今のココちゃんは、以前のような強い依存もなくなり、普通の犬として自然に過ごせるようになってきました。
自分で出る。
自分で歩く。
自分で匂いを嗅ぐ。
自分で安心する。
そんな力は、もうココちゃんの中に芽生え始めています。
焦る必要はありません。
ゆっくりですが、確実に。
私はこれからのココちゃんの成長を楽しみにしています。




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