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「魔法を使いましたか?」

  • 5月18日
  • 読了時間: 3分

― キャバリエ6か月 ジェイの18時間 ―


アルテミス通信 第23号 CASE05



■ はじめに


昨日から今日にかけて、横浜から6か月齢のキャバリエの男の子、ジェイが滞在しました。


初めての環境。


ジェイは抱っこで来所しました。


最初のジェイは、少し不安そうな表情をしていました。


そして飼い主様ご家族も、とても心配そうな様子で帰って行かれました。


■ 最初のあいさつ


ジェイはまず、


アンボワーズ(プードルミックス14歳)、アマーリエ(ジャーマンシェパード10歳)とあいさつをしました。


常在犬たちは、


新しく来た犬に対して過剰に近づくことはありません。


まず距離を見て、匂いを読み、相手の状態を確認します。


ジェイも少し緊張しながら、空間や犬たちを観察していました。


その後、次に関わったのが柴犬のむぎ(2歳・雄)でした。


むぎは何度もアルテミスに来ているため、プロムナードの空間や犬同士の流れに慣れています。


■ 最初の追いかけ


むぎはジェイを追いました。


ジェイは最初、おびえて逃げていました。


そして時折、


👉 「助けてほしい」


というような目線をこちらに送り、


こちらが間に入り、距離を作る場面もありました。


部屋に戻ったあとも、


ドアを開けただけではすぐには出て来ませんでした。


前から名前を呼ばれ、安心を確認してから、やっとゆっくり出てきました。


最初のジェイは、


まだ環境そのものに対して慎重だったのだと思います。


■ 犬同士で始まる調整


しかしその後、関係は少しずつ変化していきました。


最初は逃げていたジェイでしたが、


途中から自分で戻り、再び近づき、少しずつ遊びへ入っていきました。


そしてむぎの方も、


強く追い続けるのではなく、


ジェイの反応を見ながら加減し、距離を調整していました。


そのため、


👉 ジェイが啼くことはありませんでした。


犬同士は、


  • 追う

  • 逃げる

  • 戻る

  • 誘う


を繰り返しながら関係を作っていきます。


人間から見ると不安に見える場面でも、


犬同士では途中で関係が変化していくことがあります。


■ 翌日のジェイ


翌朝、飼い主様ご家族3人がお迎えに来られました。


その時、飼い主様は、


「泣いていませんでしたか」


「寂しがっていませんでしたか」


と心配されていました。


しかし部屋から出てきたジェイは、


元気にしっぽを振って飼い主様にあいさつしました。 


前日の、


  • 抱っこ

  • 不安そうな表情

  • 慎重な動き

  • 飼い主様の心配


からは想像できない姿だったと思います。


そしてジェイは


再びプロムナードへ戻っていきました。


まるで、


👉 「こちらへどうぞ」


と言っているような自然な動きでした。


■ 「魔法を使いましたか?」


その姿を見た飼い主様が、


驚いたように言われました。


👉 「魔法を使いましたか?」


■ 魔法ではありません


私たちは特別な訓練をしたわけではありません。


長時間触り続けたわけでも、無理に遊ばせたわけでもありません。


ジェイ自身が、


  • 匂いを読み

  • 空間を理解し

  • 犬同士の距離を学び

  • 自分で適応していった


のです。


つまり、


👉 犬が犬らしく動ける状態になった


ということなのかもしれません。


■ 犬は環境を見ている


人は、


「寂しくないか」


「かわいそうではないか」


と考えます。


しかし犬はまず、


👉 「この環境は安全か」


を見ています。


  • 他犬の状態

  • 匂い

  • 空間

  • 距離

  • 流れ


それらを理解できると、


犬は人間が思う以上に自然に適応していきます。


ジェイの18時間の滞在は、


犬が本来持っている社会性と適応力を改めて感じさせてくれる時間でした。

 
 
 

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