なぜ良くなった犬は戻るのか
- 4月28日
- 読了時間: 3分
更新日:3 日前
― 本当に変わっていなかったもの ―
アルテミス通信 第15号

■ はじめに
「前は落ち着いていたのに、また戻ってしまいました」
これは、ペットホテルやトレーニングのあとによく聞く言葉です。
・吠えなくなった
・落ち着いた
・言うことを聞くようになった
しかししばらくすると、
また元の状態へ戻っていく。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
■ 行動は変わっても、“状態”は変わっていないことがある
ここで重要なのは、
👉 行動の変化 と
👉 神経状態の変化
は別だということです。
例えば、
・緊張して動けない
・強く制御されている
・環境に圧倒されている
こうした状態でも、
犬は静かになります。
しかしそれは、
👉 落ち着いているのではありません
👉 抑えられているだけです
■ 犬は環境によって行動を変えている
犬は、人間のように「理解して我慢する」より、
👉 環境に反応して行動しています
例えば、
・距離が取れない
・逃げられない
・常に指示される
・緊張が続く
こうした状況では、
犬は自分で判断しなくなります。
すると一時的に、
👉 “問題が減ったように見える”
ことがあります。
しかし環境が変わると、
また元の反応へ戻っていきます。
■ なぜ戻るのか
それは、
👉 本質が変わっていないからです
吠える犬が、
「吠えない犬」になったのではありません。
距離を取れない不安。
環境への緊張。
自分で調整できない状態。
それらが残ったまま、
行動だけが抑えられていた。
そのため、
環境が元に戻ると、
反応も戻っていきます。
■ 本当に必要なのは“状態”の変化
アルテミスで見ているのは、
👉 行動そのものではありません
犬が、
・自分で距離を選べるか
・周囲を観察できるか
・落ち着いて匂いを嗅げるか
・無理なく空間を使えているか
そうした
👉 “神経状態” を観察しています。
■ 犬は「管理」だけでは安定しない
人は不安になると、
犬を管理したくなります。
・声をかける
・止める
・指示を出す
・近づけない
しかし管理が増えすぎると、
犬は自分で調整する機会を失います。
すると、
👉 人がいないと安定できない状態
が生まれていきます。
■ 本来の落ち着きとは何か
本当に落ち着いている犬は、
無理に止められている犬ではありません。
👉 自分で状態を調整できる犬です
・必要なら距離を取る
・安心できる場所へ移動する
・刺激を避ける
・観察してから動く
そうした行動が自然にできる犬は、
環境が変わっても大きく崩れません。
■ アルテミスで起きていること
アルテミスでは、
犬を無理に変えようとはしません。
まず、
・距離がある
・逃げられる
・観察できる
・無理に関わらない
という環境を作ります。
すると犬たちは、
少しずつ自分で状態を整え始めます。
その結果として、
吠え方や動きが変わることがあります。
しかしそれは、
👉 教え込まれた結果ではありません
👉 本来の安定が戻ってきた状態です
■ 最後に
犬は、
コマンドだけで生きている動物ではありません。
本当に変わるためには、
👉 行動ではなく
👉 状態そのものが変わる必要があります
そしてその変化は、
強い制御ではなく、
環境と距離の中で起きていきます。
もしかすると、
「また戻ってしまった」のではなく、
👉 最初から本当には変わっていなかった
のかもしれません。




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