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マロンがたどった短くて長い道のり

  • 6月2日
  • 読了時間: 3分


― 自由意思での初めての一歩 ―


 アルテミス通信 第31号 CASE 14




■ はじめに


今回ご紹介するのは、ミニチュアダックスフンドのマロン。


1歳11か月の去勢済みの男の子です。


今回マロンには5日間のAW(Artemis Wonderland)プログラムを体験してもらいました。


到着したマロンは、私にも常在犬ジャーマンシェパードのアマーリエにも激しく吠えていました。


食事もほとんど食べられず、落ち着くことができませんでした。


アマーリエは全く反応しませんでしたが、マロンにとっては大きな壁だったようで、吠えながら距離を取り回避していました。



■ 自由に歩けない犬


最近私は、多くの犬たちを観察する中であることに気づいています。


それは、自分の意思で歩けない犬が思っている以上に多いということです。


マロンもその一頭でした。


ワンダーランドへ出ても落ち着かず、すぐに自室へ戻ろうとします。


2日目にはポメラニアンの小さな戦士 ぽんちゃんが遊びに誘ってくれましたが応じることはできませんでした。


吠えながら自室へ戻り、周囲を警戒していました。


他の犬と関わる以前に、まず環境の中を自由に歩くことができなかったのです。




■ 4日目の変化


転機が訪れたのは4日目の午後でした。


マロンが自分からワンダーランドを歩き始めたのです。


  • 匂いを嗅ぎ、

  • 周囲を観察し、

  • 環境を探索するようになりました。


そしてそれとほぼ同時に食欲も回復してきました。


私は犬にとって歩くことは単なる移動ではないと思っています。


  • 歩くことで情報を集め、

  • 環境を理解し、

  • 自分で判断できるようになります。


マロンはようやく、自分の意思で世界を確認し始めたのです。


■ 犬たちとの関係


滞在中、マロンは10頭以上の犬たちと同じ空間で過ごしました。


最初は大きな壁だったアマーリエとの距離も少しずつ縮まりました。


他の犬たちの存在も受け入れられるようになっていきました。


そして最終日には、18kgのフラットドゥードルのモカから遊びに誘われる場面がありました。


到着当初のマロンなら逃げていたかもしれません。


しかしその日は違いました。


実際にワンプロが始まるところまではいきませんでしたが、遊びに応じようとする姿勢を見

せていました。


私にはその姿がとても印象的でした。




■ 飼い主様の言葉


滞在中の動画を見た飼い主様から、


「我が家ではいつも神経を尖らせて過ごしていたのですね」


という感想をいただきました。


また、


「たくさんのワンちゃんがいるのに落ち着いているように見えます」


「アマーリエとの距離も近くなりましたね」


とも話してくださいました。


私はこの言葉に今回のマロンの変化が表れているように感じました。



■ マロンに起こったこと


マロンは5日間で別の犬になったわけではありません。


私が部屋へ入ろうとすると、最終日まで吠えたり唸ったりする場面もありました。


それでも大きな変化がありました。


  • 自分の意思で歩き、

  • 匂いを嗅ぎ、

  • 環境を探索し、

  • 他の犬たちの存在を受け入れていったのです。


私は今回のマロンの問題を、単なる「吠える犬」だとは理解していません。


ずっと神経を尖らせながら生活していた犬が、自分の意思で最初の一歩を踏み出した。


そんな5日間だったように感じています。



 
 
 

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