知恵のある子 モカ
- 6月4日
- 読了時間: 3分
― 「犬は人を見ている」 ―
アルテミス通信第33号 CASE15

はじめに
今回アルテミスに滞在したのは、6か月齢のフラッティドゥードル、モカちゃんです。
モカは特に大きな問題を抱えた犬ではありませんでした。
人が大好きで、犬にも興味があります。
一方で、若い犬らしく飛びつきやリードの引っ張り、甘噛みは見られました。
しかし私は今回、それらの行動以上にモカの「知恵」に興味を持ちました。
モカとの駆け引き
滞在中、モカは何度も私を観察していました。
私が部屋で待っていると、ワンダーランドの外からこちらを見ています。
ところが近づくと逃げます。
離れるとまたこちらを見ています。
そんなことを何度も繰り返しました。
部屋へ入る時も同じでした。
簡単には入りません。
しかし一緒に部屋へ入り、合図を出すと座ります。
その間に私が出ると落ち着いて過ごします。
私はその様子を見ながら、まるで小さな駆け引きをしているようだなと思いました。
若い犬は毎日学んでいる
私はこれまで多くの犬を見てきました。
その中で感じるのは、若い犬は驚くほど多くのことを学んでいるということです。
モカもそうでした。
リードを引っ張る。
飛びつく。
興奮する。
しかし一方で、短い合図に反応し、自分で行動を修正することもできます。
できないことと、できることが同時に存在しているのです。
だから若い犬を見ていると、「今の行動」だけではなく、「これからどう成長するか」を見ることが大切だと感じます。

犬たちの中で過ごす
今回モカは、多くの犬たちと時間を過ごしました。
常在犬のジャーマンシェパードアマーリエとトイプードルのアンボワーズ
ダックスフンドのマロン
ポメラニアンのぽんちゃん
柴犬のムク
トイプードルのボミちゃん
年齢も性格も犬種も様々です。
若い犬にとって、この経験はとても大切だと私は思っています。
犬は犬から学ぶことがたくさんあります。
遊びへの誘い方。
距離の取り方。
相手が嫌がっている時の反応。
興奮した時の落ち着き方。
それらは人が教えるというより、犬同士の関わりの中で少しずつ身についていくものです。
モカもまた、その環境の中で自然に過ごしていました。
私は犬たちを見ていていつも思うのですが、犬社会は意外なほど穏やかです。
常に遊んでいるわけでもありません。
べったり一緒にいるわけでもありません。
同じ空間で過ごしながら、必要な時だけ関わっています。
モカもその空気の中で、多くのことを感じ取っていたように見えました。

帰宅後の変化
帰宅後、飼い主様から嬉しいご報告をいただきました。
「母に会いましたが、いつものように飛びつくこともなく、噛むこともありませんでした。
何よりすごく落ち着いて過ごせています。母も驚いていました。」
私はこの言葉を読んで嬉しくなりました。
モカが別の犬になったわけではありません。
たった5日間で劇的な変化が起きたわけでもありません。
それでも家族が「落ち着いた」と感じた。
そこには何らかの成長があったのだと思います。
犬たちと過ごし、様々な環境を経験したことが、モカにとって良い刺激になったのでしょう。
おわりに
モカはまだ6か月齢です。
これから思春期を迎え、さらに多くの経験を重ねていきます。
私はモカが、飼い主様だけでなく、多くの人から愛される犬に成長していくと確信しています。
なぜならモカには、人に興味を持ち、人と関わろうとする力があるからです。
今回の5日間は、その成長のほんの一場面に過ぎません。
これからどんな経験を重ね、どんな犬になっていくのか。
その未来を見守ることができるのを楽しみにしています。





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