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老犬のケアで迷ったとき、大切にしたいひとつの目安
― 「食べる」というサインをどう見るか ― アルテミス通信 第8号(CARE 03 ) ■ 誰も教えてくれなかったという声 ある飼い主様が、こう言われました。 「老犬をどうしたらいいのか分からなかった」 「誰も教えてくれなかった」 さらにお話を伺うと、 ・犬がどのような動物なのか ・老齢期にどのような変化が起きるのか ・何を優先して考えればよいのか その多くが、十分に伝えられていなかったとのことでした。 これは決して特別なことではなく、多くの飼い主さんが同じような不安を抱えています。 ■ 迷ったときのひとつの目安 老犬のケアに正解は一つではありません。 その子の状態や背景によって、選択は変わります。 ただ、その中でも私が日々の現場で大切にしているひとつの目安があります。 それは、 👉 その子が食べているかどうかです。 ■ 食べるというサイン 食べるという行動には、 👉 身体の状態 👉 神経や消化の働き 👉 周囲の環境への適応 👉 その子の気持ち さまざまな要素が関わっています。 そのため、「食べている」という状態は、その子がまだ環境の中


老犬を「かわいそう」で弱らせないために
― 寝かせきりにしない本当の理由― アルテミス通信 第7号 (CARE 02) ■ はじめに 高齢犬の介護になると、多くの飼い主さんが「できるだけ楽をさせてあげたい」と考えます。 その気持ちはとても自然で、深い愛情から来るものです。 ただ現場で見ていると、その“優しさ”が、結果として犬の身体の機能を弱めてしまうことも少なくありません。 ここで大切なのは、 👉 「楽に見えること」と「身体にとって良いこと」は、必ずしも同じではない という視点です。 老犬にも、まだ残っている力があります。 その力を奪わずに支えるために、寝かせきりにしないことの意味を考えてみたいと思います。 ■ 寝かせきりがもたらすもの 犬の身体は、「使われることで保たれる」ようにできています。 少し難しい言葉で言えば、 👉 使わないと機能は落ちていく(廃用) ということです。 寝かせたままの状態が続くと、 ・筋肉が弱くなる ・関節が動きにくくなる ・神経への刺激が減る ・姿勢を保つ力が落ちる こうした変化が、想像以上に早く進みます。 特に老犬では、その影響はとても大きくなります。
アルテミスワンダーランドへようこそ
― 犬が本来の姿を取り戻す場所 ― アルテミス通信 第6号 ■ 犬たちのワンダーランド 人間から見ると、アルテミスはペットホテルかもしれません。 しかし犬たちにとっては、ここは宝物が詰まったワンダーランドです。 ここには、 匂いの情報、 光と影、 風の音、 木陰、 土の感触、 細い通路、 静かに休める窓付の部屋、 そして犬同士の自然な距離感があります。 犬たちは、そうした環境全体を使いながら、自分自身を整えていきます ■ 犬たちは自分で選んでいる ここでは、犬たちはほとんど吠えません。 犬たちは自分の意志で 動き、 匂いを嗅ぎ、 環境を確認しながら、 他の犬との距離を自分たちで調整しています。 排便や排尿をする場所も、犬たち自身が選びます。 部屋に入ることも、外へ出ることも、基本的には自由意思です。 ■ なぜ犬たちは落ち着くのか 人が常に指示を出し、行動を管理する空間ではありません。 その環境の中で、犬たちは少しずつ緊張を下げ、自律神経の安定を取り戻していきます。 すると、犬同士のつばぜり合い、マウントの取り合い、過剰な興奮は、自然と減っていきま


ポメラニアン・フク
― 落ち着けなかった犬が変わった5日間 アルテミス通信 第5号 CASE01 ■ 症例概要 今回、プロムナードメソッドの症例として、ポメラニアン6歳・雄「フク」が5日間の滞在プログラムに参加しました。 このプログラムは、行動を教え込むものではなく、犬が本来の状態に戻る過程を観察するものです。 ■ 飼い主様の悩み ・よく吠える ・落ち着きがない ・飼い主様に異常に依存する ・来客時に興奮する いわゆる「問題行動」とされる状態でした。 ■ DAY1 ― 環境との対峙 初日、フクは刺激に対して敏感で、周囲に強く反応していました。 しかしプロムナードにより ・歩く ・嗅ぐ ・観察する という行動を通じて、自ら環境を理解し始めます。 ■ DAY2–3 ― 変化の兆し ・無駄吠えの減少 ・興奮の持続時間の短縮 ・他犬との距離の調整 フクは「反応する犬」から「判断する犬」へ移行していきました。 ■ 対犬関係の変化 滞在初期、フクは常在犬であるアマーリエ(ジャーマンシェパード)に対して強い警戒を示していました。 近づくことができないだけでなく、アマーリエの存在す


犬にとって「家族」とは何か
― 母犬と兄弟から見る犬の関係 ― アルテミス通信 第4号 ■ はじめに 「犬は家族です」 そう考える人はとても多いと思います。 しかし、 👉 犬にとっての“家族”は、人間とは少し違います 犬の関係は、 👉 感情だけで固定されているわけではありません そこには、 ・距離 ・成長 ・状態 ・環境 が大きく関係しています。 ■ 母犬はずっと甘やかし続けない 子犬が生まれた直後、母犬は常に子犬を守ります。 舐め、温め、授乳を行い、子犬を中心に行動します。 しかし成長すると、 👉 母犬は少しずつ関わり方を変えていきます 特に乳歯が生え始める頃になると、 👉 母犬は授乳を拒否するようになります 時には、 👉 唸る 👉 噛む 👉 離れる こともあります。 しかしこれは、 👉 愛情がなくなったわけではありません 👉 子犬の自立を促しているのです ■ 犬は匂いで成長を感じ取っている 犬は、 👉 匂いから相手の状態を理解しています 子犬は成長とともに、 👉 匂いも少しずつ変化します 母犬は、 ・体調 ・緊張 ・ホルモン変化 ・年齢 などを匂い


あなたは犬の世界を奪っていませんか
― 匂いで生きる動物たち ― アルテミス通信 第3号 ■ はじめに 犬は散歩中によく立ち止まります。 草むらを嗅ぎ、電柱を嗅ぎ、地面に鼻を押し付けるようにして熱心に匂いを追っています。 その姿を見て、 「何をそんなに嗅いでいるのだろう」 と思ったことがある飼い主さんも多いでしょう。 時には、 「汚いからやめなさい」 「何か食べてしまうかもしれない」 「早く歩こう」 と、ついリードを引いてしまうこともあります。 しかし犬にとって匂いを嗅ぐことは単なる癖でも遊びでもありません。 それは世界を理解するための、とても大切な行動なのです。 ■ 犬は目ではなく鼻で世界を見ている 私たち人間は主に目で情報を集めています。 景色を見て場所を理解し、相手の顔を見て誰かを判断し、文字を読んで情報を得ています。 しかし犬は違います。 犬にとって最も重要な感覚は嗅覚です。 私たちが目で世界を見ているように、犬は鼻で世界を理解しています。 そこに誰がいたのか。 どんな犬だったのか。 オスなのかメスなのか。 健康なのか体調を崩しているのか。 緊張していたのか落ち着いていたの


犬社会は最初の3秒で決まる
― 犬は出会った瞬間に何を見ているのか ― アルテミス通信 第2号 ■ はじめに 犬同士が出会うとき、多くの飼い主さんは不安になります。 特に小型犬の飼い主さんほど、 「うちの子は犬が苦手です」 「すぐ吠えます」 「他の犬とは仲良くできません」 「大型犬は怖いです」と言われます。 中には、「絶対にパニックになります」 と心配される方もいます。 ■ 私たちが見ている犬社会 多くの飼い主さんは、犬同士が落ち着いて挨拶する姿をほとんど見たことがありません。 散歩中にリードを引っ張り合う犬。 向かいから来る犬に吠える犬。 慌てて抱き上げられる犬。 飼い主がリードを強く握りしめる場面。 私たちが日常で目にする犬同士の出会いの多くは、このような場面です。 そのため、 「犬同士が会えば吠える」 「近づけば喧嘩になる」 と思い込んでしまうことがあります。 しかし、それは本来の犬社会なのでしょうか。 ■ 犬の脳が最初に行うこと 犬同士が出会った瞬間、犬の脳は大量の情報を処理しています。 まず最初に行われるのは、 「安全か危険か」という判断です。 友達になれるかどう


犬に“友達”はあるのか?
― 微細なサインから見る犬社会のルール― アルテミス通信 第1号 ■ はじめに 犬ともっと仲良くなりたい。 他の犬と友達になってほしい。 そう願う飼い主さんはとても多いと思います。 アルテミスペットセンターでも、 「うちの子と仲良くしてね」 と声をかけながら帰られる方をよく見かけます。 しかし、犬たちの行動を観察していると、 人間が考える「友情」とは少し違う世界が見えてきます。 犬にとって本当に重要なのは、 👉 安全かどうか 👉 予測できるかどうか 👉 距離を保てるかどうかです。 犬社会は、 人間のような感情中心の関係ではなく、 「状態」と「予測可能性」によって成り立っています。 ■ 犬は“予測できる相手”を選んでいる 犬は常に周囲を観察しています。 ・どのくらい近づくか ・どの方向から来るか ・どんな速度で動くか ・どんな反応を返すか そうした小さな情報を見ながら、 「安全かどうか」を判断しています。 例えば、 急に近づいてくる犬。 突然触ろうとする人。 大きな声を出す相手。 こうした予測できない動きは、犬にとって緊張の原因になります。.


猫は人間をしつけている?猫の観察力・学習能力・社会性を行動学から解説
「うちの猫、なんだか私の行動を読んでいる気がする」と感じたことはないでしょうか。朝になると顔のそばで鳴く、ごはんの時間になると台所の前に座る。そんな経験をした飼い主さんは多いはずです。実は、この感覚は正しいのです。猫は毎日、人間の行動をじっくりと観察し、学習を重ねています。本記事では、猫の観察力・学習能力・社会性を行動学の視点から解説し、猫と人間の関係の本質に迫ります。


猫は人間をどう見ているのか?信頼のサインと関係の築き方を保護猫の実例で解説
「うちの猫、私のことをどう思っているんだろう?」と感じたことはありませんか。犬のようにしっぽを振って喜ぶわけでも、感情を大きく表に出すわけでもない。それでも、そっと膝に乗ってきたり、目を細めてこちらを見てきたりする。猫の気持ちは、どこか読みにくいものです。本記事では、動物行動学の研究成果と、ボリビアで保護された半野良猫たちの実例をもとに、猫が人間をどう見ているのか、そして信頼関係をどう築くのかをわかりやすく解説します。


猫がペットホテルで最初に隠れる理由とは?獣医学博士が教える慣れるまでの観察ポイントと安心の預け方
「ペットホテルに預けたら、猫がすぐに隠れてしまった」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。「うちではこんなことないのに」「怖がりなのかな」と心配になる気持ちはよくわかります。しかしこの行動は、猫として極めて正常な反応です。この記事では、猫がなぜ隠れるのか、その本能的な理由から、獣医学博士が実際に行っている観察ポイント、慣れるまでの目安まで詳しく解説します。愛猫を安心して預けるためのヒントとして、ぜひ最後までお読みください。


犬の行動を理解しよう。本能・遊び・安全管理を現場から解説
愛犬が穴を掘ったり、おもちゃを激しく振り回したり、突然噛んできたりして困った経験はありませんか?「うちの子はなぜこんな行動をするのだろう」と悩む飼い主さんは少なくありません。実は、犬の行動のほとんどは野生時代から受け継いだ本能に基づいています。本能を理解すると、問題だと思っていた行動がまったく違って見えてくるはずです。この記事では、犬の行動学・生態学をもとに、日常行動の意味から安全管理まで、ペットホテルの現場観察を通してわかりやすく解説します。


犬の「問題行動」には理由がある ― 犬同士のルールを理解すると見えてくること
「うちの犬は問題行動があって困っています。」長年犬を観察してきた私たちが飼い主さんから最もよく聞く言葉です。吠える、噛む、分離不安、他の犬と仲良くできない。そう悩んでいる方は多いでしょう。ただ、少し立ち止まって考えてほしいのですが、その行動は本当に「問題」なのでしょうか。じつは犬には犬の社会ルールがあります。そのルールを知ることで、「問題行動」と思っていた行動の多くが、犬にとって至って自然なコミュニケーションだったと気づける場合があります。この記事では、犬の行動学と現場でのリアルなエピソードをもとに、犬の行動の理由をわかりやすく解説します。


浜松で大型犬・シニア犬を預ける前に知ってほしいこと
この記事では、浜松市内のおすすめペットホテル10選を徹底比較しながら、後悔しない選び方や料金相場まで網羅的にお伝えします。愛犬の犬種や年齢、性格に合った施設を見つけるための情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。


老犬の尊厳ケアとは?生涯にわたり「その子らしく」いられるための考え方
この記事では、老犬の「尊厳ケア」とは何かを丁寧に解説します。浜松・Artemis Pet Centerで実際に行われた介護の実例を交えながら、今日から始められる具体的なケアをお伝えします。


犬がペットホテルで落ち着く理由とは?行動学に基づく安心できる環境の秘密
この記事では、犬が安心できる環境の条件を行動学の観点からわかりやすく解説します。結論からお伝えすると、犬がペットホテルで落ち着くためには「犬同士の自然な関係」「自由に探索できる環境」「人間との穏やかな接触」という3つのバランスが必要です。この3つが整った環境であれば、犬が苦手とされている子でも、自然に落ち着いて過ごせるようになります。


浜松で高齢犬・介護犬を安心して預けられるペットホテルとは?動物福祉の視点から考えるシニアケア
この記事では、動物福祉(アニマルウェルフェア)の視点から、高齢犬・介護犬に本当に必要なケアの条件と、浜名湖畔の施設が実践する「尊厳を守る預かり」についてお伝えします。


浜松で高齢犬・介護犬を預けるなら「動物福祉」を軸に選ぶ理由
この記事では、なぜ動物福祉という視点でペットホテルを選ぶことが高齢犬・介護犬にとって重要なのかを解説します。そして、浜名湖畔に位置するArtemis Pet Centerが、その動物福祉をどのように空間設計や日々のケアで実現しているかを詳しくお伝えします。


浜松で大型犬がのびのび過ごせるペットホテルの選び方|個室・ドッグラン完備のおすすめ環境とは?
この記事では、大型犬オーナー様が安心して預けられるホテルの選び方と、浜松の自然の中でリラックスできる理想的な環境について詳しく解説します。


浜松で愛犬・愛猫がリラックスできるペットホテルの選び方とおすすめ施設
浜松市内には数多くのペットホテルがありますが、施設によって環境やサービス内容は大きく異なります。後悔しない選択をするためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは、プロの視点からチェックすべき基準を詳しく解説していきます。
