犬は犬の中で育つ きなこの軌跡
- 7月12日
- 読了時間: 4分
ーAWパピーコースー
アルテミス通信第42号

他の犬と交流させたい
先日、6か月のマルプーのきなこが AW(アルテミス ワンダーランド) パピーコースを終えて帰宅しました。
きなこには特に大きな問題があったわけではありません。
ごく普通の小型犬の子犬です。
飼い主様の願いは、
「他の犬とも自然に交流できるようになってほしい」
というものでした。
見学に来られた際、AWで犬たちが自然に過ごす様子をご覧になり、私の説明にもすぐに納
得して、パピーコースを申し込んでくださいました。
初日はドアから出るのも慎重でした
初日の動画を見返すと、きなこは部屋のドアから出ることにも慎重でした。
周囲を気にしながら、おどおどと外へ出ていました。
他の犬に興味はあるものの、まだ自信を持って行動できる状態ではありませんでした。
しかし日を追うごとに表情は柔らかくなり、自分から行動する場面が増えていきました。

10頭を超える犬たちとの出会い
この5日間で、きなこは10頭を超える犬たちと接しました。
シェパード、柴犬、フレンチブルドッグ、トイプードル、マルプー、ダックスフンド、ポメラニアン、ミニチュアシュナウザー、チワワミックス など。
子犬もいれば成犬もいました。
年齢も体格も性格もさまざまです。
きなこは相手を見ながら距離を取り、近づき、遊び、ときには離れました。
大きな犬にも臆することなく、その都度、犬語を使って対応していました。
誰かに教えられたわけではありません。
犬たちの中に入り、相手との関わり方を自分で学んでいったのです。

ぽんちゃんとの2時間
特に印象的だったのは、ほぼ同じ月齢で体格も近いポメラニアンのぽんちゃんとの関係です。
二頭はすぐにワンプロを始めました。
遊んでは休み、また遊ぶ。
それを繰り返しながら、2時間近く遊び続けました。
月齢も体格も近く、遊びたい気持ちも同じくらいだったからこそ、長く対等に遊ぶことができたのでしょう。
その動画を見た飼い主様は、
「きなこ、意外に強いですね」
と驚かれていました。
強くなったというより、自信がついたように見えました。
また、猫のドロテアとの関係にも変化が見られました。
最初に会った時は押され気味だったきなこが、二回目には逃げるだけではなく、相手を見な
がら自分なりに対応できるようになっていました。

お迎えの日に見えた変化
お迎えに来られた飼い主様は、きなこを見るなり、
「変わった、変わった」と何度も話されました。
きなこは再会を喜び、ぴょんぴょんと跳び上がりました。
しかし挨拶を済ませると、その関心は再び犬たちへ向かいました。
ちょうどぽんちゃんも来ていました。
きなこは自由にぽんちゃんと遊び、アマーリエのところへ行き、アンボワーズに叱られなが
ら、自分で行動範囲を広げていました。
飼い主様のそばを離れられなかった子が、自分の意思で犬たちの世界を歩いていたのです。
飼い主様も、
「わずか5日間で、ここまで変わるとは思いませんでした」
と驚かれていました。

犬は犬の中で育つ
きなこの姿を見ながら、私はボリビア時代の犬たちを思い出していました。
私の犬たちは兄弟犬や仲間たちと集団で育ちました。
毎日一緒に遊び、ときには叱られ、ときには距離を取りながら犬同士で関係を作っていまし
た。
それは特別なことではなく、犬にとってはごく自然な成長の過程だったのでしょう。
最終日にはきなこは自分で部屋から出て、犬たちに挨拶し、排泄をし、AWでクン活をし、食事の時間になると自分で部屋へ戻ります。
呼ぶ必要もリードで誘導する必要もなくなっていました。
誰かに指示されるのではなく、自分で考え、自分で行動していました。
きなこはこの5日間で、ただ他の犬と遊べるようになったのではありません。
犬語を使い、自分で判断し、自分の世界を広げていきました。
私はその姿を見ながら、改めて感じました。
犬は人が育てるだけではありません。
犬は犬の中で育つのです。





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